川に育まれたまち

公開日 2012年04月03日

更新日 2018年03月22日

利根川との関わり

 羽生市は北に雄大な利根川が流れ、共に歩んできたまちです。
 利根川は、古くから重要な交通路として舟運が盛んで、永明寺古墳成立の契機になったとも考えられています。江戸時代になると、沿岸には多数の河岸ができ、江戸と結んでいました。江戸へは米、炭、酒などを、江戸からは塩、醤油、肥料、日用雑貨などが木造の高瀬船で運ばれていました。利根川舟運は明治時代に入ると内国通運会社が航路を開拓し(明治10年)、新式の蒸気船通運丸が東京から北河原(行田市)まで定期的に運行しました。
 また、水利に恵まれていたことから、水稲などの農業が盛んで、現在でも県内有数の米どころです。そして、利根川による自然堤防や水田中に無数に散在する自然堤防の土壌が、綿作や藍作に適していたことから、綿栽培が盛んとなり、青縞が生産され、明治時代には紺屋が300軒余りありました。毎月4と9のつく日には市が開かれ、とても賑わったそうです。
 その後、木綿を原料とする足袋の生産がはじまり、大正年間に電動ミシンが導入されて以降、「衣料のまち」として羽生市の礎を築くことになります。

 このように、羽生市は利根川と共に歩み、歴史を重ね発展してきました。

2012040300147_www_city_hanyu_lg_jp_kurashi_madoguchi_character_02_culture_01_bunka_jiman_img_jyoukisen1.jpg

 

利根川の東遷

 江戸時代以前の利根川は、新郷と川俣の境付近で「会の川」と「現在の利根川」の二つに分かれていました。
 文禄3年(1594)に、当時忍城(行田市)城主であった、松平忠吉(徳川家康の四男)の命により、付家老小笠原三郎左衛門吉次が指揮して南流していた会の川筋を締切ったと伝えられています。
 この「会の川の締切り」から、承応3年(1654)の赤堀川の通水までの60年間にわたる大規模な流路変遷と河川改修が、利根川東遷事業と呼ばれるものです。
 多くの人が「自然」と考えている現在の利根川が、実は人知を傾けた人為作用で作り出されたことに驚かされます。

2012040300147_www_city_hanyu_lg_jp_kurashi_madoguchi_character_02_culture_01_bunka_jiman_img_tosen1.jpg

 

道の駅はにゅう

 平成19年にオープンした道の駅は、自然豊かな観光拠点となっていて、利根川に隣接し、日光連山を見渡すことができます。夕日で赤く染まる風景は必見です。
 地元農産物や市の特産品ももちろん購入可能で、全国郷土料理百選にも選ばれた、「いがまんじゅう」を名物として販売しています。

2012040300147_www_city_hanyu_lg_jp_kurashi_madoguchi_character_02_culture_01_bunka_jiman_img_mitinoeki1.jpg

 

スカイスポーツ公園

 利根川の河川敷(村君地区)にある公園です。
 高さ9.2メートルのローラー滑り台は、スリル満点。小さなお子さん用の滑り台もおもしろい。大空を見上げながらのトランポリンも最高です。
 また、グライダーの滑空場もあり、土・日曜日、祝日の晴れた日には、雄大な空を滑空しているグライダーを見ることができます。毎年1月の初旬に、市民体験搭乗会を2日間行っています。そのほか体験搭乗を希望する場合は、NPO法人羽生ソアリングクラブのホームページから見学希望(体験搭乗)の予約をすることもできます。
 ぜひ、一度遊びに来て見てください。

 →詳しくは こちら NPO法人羽生ソアリングクラブ

2012040300147_www_city_hanyu_lg_jp_kurashi_madoguchi_character_02_culture_01_bunka_jiman_img_20081014125843_000011.jpg

 

カムバック・サーモン

 毎年2月に村君小学校の子どもたちがサケの稚魚を約2,000匹放流。昭和57年から毎年放流しています。
 利根川は、日本の太平洋岸ではサケが自然産卵する河川の南限とされています。1,000匹を超えるサケが戻ってくることもあるそうです。

comback.jpg

 

昔懐かしい、心安らぐ利根川

 明治時代の文豪・幸田露伴(こうだ ろはん)の孫で、随筆家の青木 玉(たま)氏が、利根川のススキの群生地がテレビの映像に流れたのを見て、東武伊勢崎線を利用して羽生駅に降り、タクシーで利根川の土手に上がりました。
 そして、その時の様子を『土手に立って見る広い河原は、見渡す限り白い穂波(ほなみ)で埋め尽くされ、あまりの広さに目は宙をさまよい焦点が定まらない。陽に透かして見る穂は絹糸の束のような艶としなやかさがある。』と新聞に掲載されたほどです。 

2012040300147_www_city_hanyu_lg_jp_kurashi_madoguchi_character_02_culture_01_bunka_jiman_img_tonegawa31.jpg

お問い合わせ

経済環境部 観光プロモーション課
住所:埼玉県羽生市中央3丁目7番5号
TEL:048-560-3119
FAX:048-562-6117