江戸時代から続く藍染のまち

公開日 2016年03月22日

更新日 2018年03月22日

天然発酵~武州正藍染~

 江戸時代後半の天明期の頃から羽生や加須、行田など北埼玉で藍が栽培されたといわれています。
 農家の主婦が農閑期を利用して家族の衣服をつくったのが始まりといわれ、最盛期には武州(羽生、加須、行田)の一大産業となりました。武州の正藍染めは、藍の葉から自然発酵建てでとった染料により染めるのが特徴で、手染めのため微妙な風合いがあり、さめるほど美しい色合いになります。糸の段階で染める糸染めと、布にしてから染める型染めのふたつの手法があり、武州では全体の7割が糸染めで、型染めは民芸調などの柄が出せます。藍染めの職人を紺屋職人と呼び、当時200軒以上の紺屋があったほどです。
 平成29年に大ヒットしたテレビドラマ「陸王」は、隣の行田市が舞台でしたが、主演の役所広司さんが着ていた「こはぜ屋」の半纏(はんてん)は、羽生市神戸にある小島染織工業(株)が製作したものです。この半纏は武州正藍染で製作されており、ドラマのヒットと相まって大変な人気を博しています。

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武州織物工業協同組合

 昭和24年に設立し、現在の組合員数は8軒で内訳は羽生市6軒、加須市2軒です(平成30年1月現在)。藍染めの普及のために親子ふれあい教室なども開催しています。
 そして、羽生市・加須市・行田市で生産された武州地域に由来する正藍染を施した織物、その織物を用いて生産されたハンカチ、のれん、テーブルクロス、ジャケット、ワイシャツ類などが、平成20年9月19日に特許庁の「地域団体商標」に登録されました。これにより全国や世界に向けて「武州正藍染」を発信していきます。

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武州紺織の剣道着

 数千本ものたての糸の間をよこ糸を入れたシャットルがシュッ、シュッ、と飛びかうと、糸は美しい織物としてこの世に誕生します。
 剣道着などに使われる、昔ながらの藍の濃淡だけの素朴でシンプルな武州紺織。身が引き締まる思いです。

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藍染体験

 毎年、市内にある11校の小学3年生または4年生が、羽生市民プラザ「染工房」でハンカチ染めを体験しています。自分だけのオリジナルのハンカチが、鮮やかなブルーになると「キレイだね」と笑顔に。将来の藍染職人がでてくるのが楽しみですね。

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 ※藍染体験問い合わせ先
  商工課(羽生市民プラザ内)
  ℡:048-560-3111)
  詳しくはこちら 

 

お問い合わせ

経済環境部 観光プロモーション課
住所:埼玉県羽生市中央3丁目7番5号
TEL:048-560-3119
FAX:048-562-6117